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【プレスリリース】温室効果?オゾン層破壊の原因である亜酸化窒素の生物的発生機構の解明(5月18日更新)

温室効果?オゾン層破壊の原因である亜酸化窒素の生物的発生機構の解明

 情報科学研究科の鷹野優教授は、兵庫県立大学、理化学研究所の研究者らと共同で、微生物による N2O 産生の主役である一酸化窒素還元酵素( NOR: Nitric Oxide Reductase)に着目し、 無損傷結晶構造解析と時分割赤外分光法 、量子化学計算などの最先端の計測手法を組み合わせることで 、N2O 産生の分子機構を原子?電子レベルで解明することに成功しました 。
 亜酸化窒素( N2O: Nitrous Oxide )は、二酸化炭素( CO2 )の約 310 倍の効果を示す温室効果ガスであり、オゾン層を破壊する気体でもあります。地球環境の N2O の 75% 以上は土壌中のカビや細菌などの微生物が産生します。しかし、その N2O 発生の分子機構は、20年以上未解明なままでした。この研究成果により、未解決だった生物的 N2O 発生の分子機構の解明に終止符が打たれ、今後、微生物による N2O の排出を抑制する研究が進展していくことが期待されます 。
 本研究において、鷹野教授は量子化学計算による 、 N2O 産生の分子機構 に関する電子状態解析を支援しています。

 研究内容についての詳細は、プレスリリース資料PDF[1.21MB]をご覧ください。

【書誌情報】
  • 雑誌名:Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America
  • タイトル: Short-lived intermediate in N2O generation by P450 NO reductase captured by time-resolved IR spectroscopy and XFEL crystallography
  • 著者:Takashi Nomura, Tetsunari Kimura, Yusuke Kanematsu, Daichi Yamada, Keitaro Yamashita, Kunio Hirata, Go Ueno, Hironori Murakami, Tamao Hisano, Raika Yamagiwa, Hanae Takeda, Chai Gopalasingam, Ryota Kousaka, Sachiko Yanagisawa, Osami Shoji, Takashi Kumasaka, Masaki Yamamoto, Yu Takano, Hiroshi Sugimoto, Takehiko Tosha*, Minoru Kubo*,? Yoshitsugu Shiro*

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