国際交流?留学
International exchange and study abroad
HONG GUKYEONGさん(韓国? 西京大学校)の体験記
本学では海外の大学と学術交流協定を結び、交流?学生交換留学を推進しています。この度、本学に留学した学生から「留学体験記」の寄稿がありましたので紹介します。
● 広島はどんな街でしたか?日本に留学中にどんな体験をしましたか?
私は高校3年の時にも、韓日協会の研修で広島に来たことがありましたが、その時はちょうど韓日貿易紛争が起きた頃でかなり騒がしかったのですが、今回はコロナ禍というまた大きな変化がありました。その影響なのか、想像していたのよりは少し味気ないような気もしなくはなかったのでした。だけど、同じ大学から来た先輩たちの話を聞いてみると、単に私が一人ぼっちだったせいなのかも感じることもありました。韓国でもいつも一人だったので、一人で生活するのは苦ではありませんでした。むしろ、実家がソウルの隅っこにある静かな町で、一度来たことのある広島だったから、どこか馴染みのある新鮮味を感じられました。特に映画が好きで、週末や平日でも学校終わりに市内の映画館によく行ってました。韓国では日本の映画が上映されるまで早くとも3ヶ月、遅ければ1年まで待たなくてはならなかったのですが、ここでは直ぐに見れるというのが本当に良かったです。他にも、広島に来て初めてバイトをしたこともありました。市大でも韓国語を教えるチューターリングをやっていましたが、近所の中学校で学習支援のバイトもしてました。放課後の中学校で中学生たちに勉強を教えるバイトでしたが、自分で考えてみても、教育とは全く縁のなかったのに、どうしてこうなったのかと不思議に思ってはいます。年下と接したことが殆どなくて大変でしたが、以前から日本の学校には興味がありましたので、日本人中学生や他の日本人大学生とも話が出来て、楽しくて貴重な経験が出来ました。
● 広島市立大学ではどんな勉強をしましたか?
?韓国では日本語で小説を書くために日本語を専攻していまして、独学で日本文化の勉強をしていました。なので、広島に来る前はここで普通に日本語や文学の勉強をすると思っていました。しかし、実際に来てみると、予想以上にいろんな講義がありまして、実際受けてみたいと思った講義もたくさんありました。単に面白いと思って受けたり、以前から興味のある分野だったり、知り合いの方に誘われたり、いろいろなきっかけで講義を受けましたが、どれも満足以上の授業でした。日本語や日本文化、言語学にジェンダー学、学芸員の資格講座など、本当にいろんな分野の講義を手当たり次第受けたと言う感じでした。韓国ではずっとオンライン授業で、市大の方が課題などは断然多く、少し忙しかったです。レポートの方は今までずっと小説を書いてきたので日本語の方は全然苦にならず、むしろレポートの内容の方で悩んだことが大半でした。だから、他の韓国人の方のように日本語の成長を感じたというのはあまりなかったです。でも、テストの時はタイピングではなく、殆どが手書きだったので、漢字の手書きでかなり苦労をしました。苦労もたくさんしましたが、1年間あれこれ講義を受けてきて見聞がさらに広くなったのを感じていまして、これをこれからの創作活動に生かしていきたいと思います。
?● 留学をした感想や、これから広島市立大学への留学を考えている学生にメッセージをお願いします。
良かったか、良くなかったかでいうと、良かったとは言えるし、とても楽しくて貴重な経験が出来ましたが、それと同じく、後悔や未練もあったかもしれません。留学に来る直前には、少しは変わりたいと願いながら、友だちを作りたいとか、日本語や日本文化を勉強して良い作品を作りたいとか、いろんな目標を立てましたが、留学の終わりを目前になってからは何も叶えたことがなく、精神的にきつくなった時期もありました。みなさんの中では留学に行ってきて良かったとか、楽しかったいう感想などの結果だけを目にする人は多いと思いますが、それも結局はその人たちが努力をして手にした物です。他の国ではどうなのかはよくわかりませんが、交換留学だと普通の学部生としての大変というイメージではなく楽しく外国の文化や言語を学べるみたいな易しいイメージがあって、韓国と文化があまり変わらない日本への交換留学だと、そういうイメージは強くなります。もちろん、市大や広島での生活はとても楽しかったのは紛れもない事実ではあります。1年という時間は一見見るととても長い時間かも知れませんが、時間と言うものはあっという間に過ぎてしまう物です。ここに来て楽しく遊びながら過ごすことが悪いのではありません。そういうスタイルにも何か得るものはあるかも知れません。だけど、交換留学も結局は留学であり、ここに来ることだけでもかなりの覚悟や努力が要ります。だから、それが虚しいものでありすぎないように、いつか振り返った時に、市大に行って本当に良かったと思うまでではなくても、せめて私のように後悔が残らないように、自分なりの目標を作ってみてください。生産的な物でなくてもいいです。ただ、この短い時間を無駄に過ごさないような努力の理由になれる物を作って、悔いのない留学生活を送ってください。
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